カッコウが山小屋の周りを飛び回ります(2014.5.28.) [尾瀬沼より]

尾瀬沼周辺もこの所良い天気が続いています
春の日差しに誘われ玄関を出て見ると
尾瀬沼ビジターセンターのお姉さんが燧ケ岳方面にカメラを向けている
近寄ってみるとカメラの先にいたのは?

カッコウ、カッコウ と!!

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まもなくカッコウは木の上に移動して高みの見物

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残雪の燧ケ岳がその向こうに見えています

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その燧ケ岳を眺めているのでしょうか、暫くじっとしている

すると今度は地面に下りて水を一口飲む

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カッコウは連日気が付くと山小屋の周りを行ったり来たり、その姿と美声には引き込まれます

山小屋では荷物の上げ下げはヘリにお願いしています
こちらはその時の一枚です

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後ろには燧ケ岳の最高峰(2356m)がちょこっと顔を見せています

2~3日後には白砂峠を越えて尾瀬ヶ原に行ってみる事にしています
どんな野鳥に出会えるかな? 次回はその様子がお伝えできればと思います

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野鳥の声で目覚める尾瀬沼畔の朝(2014.5.26.) [尾瀬沼より]

今朝もカッコウの声に誘われての目覚めです

朝食前の一時山小屋の周りをいつもの様に散歩に出かける
外は雪も残り今朝は5℃前後、暖かく着込んで外に出ると色々な野鳥の声が聞こえて来る

元長蔵小屋横の低い木でアオジが一生懸命さえずる

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ハト位の大きさの黒い3羽の野鳥が芽吹き前のカラマツに忙しなくやってきて
すぐにまたキャンプ場の方へ移動した

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暫くしてキャンプ場の方からアカハラのさえずりが聞こえてきた

この他にも山小屋の周辺ではイワツバメ・ホトトギス・ウグイス・ハクセキレイ・キセキレイ等々の声も聞こえる
キャンプ場の近くの森からもコマドリ・メボソムシクイ・クロジの声が響く
オオアカゲラだろうか?ドラミングも響いてくる
燧ケ岳方面の森からはツツドリの声も

尾瀬沼よりはカイツブリが盛んに声を張り上げる

尾瀬沼の向こう岸の浅湖湿原にトビのような黒い影がふわりと舞い降りた
次の瞬間何かを足に掴んで舞い上がった

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上空に舞い上がった姿を見るとどうやら巣材を運んでいくミサゴのようだった

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ミサゴが沼に飛び込んでの漁の時はすごいスピードで足より突っ込んで魚を仕留めるがこの時は違った

雪解けも徐々に進みミズバショウも咲き始めています

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少々寒い朝でしたが気持ちの良い散歩の一時でした
尾瀬沼地域も雪解けとともに日増しに野鳥の種類も数も増してきてこれからが楽しみです

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カッコウの初鳴き(2014.05.23.) [尾瀬沼より]

今シーズンの尾瀬はカッコウの初鳴きからの始まりです

5月23日に沼山峠から入り雪道を1時間歩くと大江湿原に到着
雪の残る湿原の近くの林から聞こえてきたのはカッコウの声

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尾瀬沼畔では毎年5月20前後には“カッコウ カッコウ”と聞くようになる

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芽吹き前のダケカンバの森にカッコウが声を響かせる

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突然もう一羽のカッコウが近くを横切ると二羽はものすごいスピードで森の中へ

次の日 長蔵小屋横の横でも二羽のカッコウが鬼ごっこの様にいったり来たり
多分同じカッコウのペアでは?

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湿原では雪解け後から次々にミズバショウも顔を出している
そしてワタスゲが雪を押しのけて花を咲かせている

2014年も尾瀬沼を中心にその時々の野鳥との出会いをお知らせいたします
野鳥を通して尾瀬の魅力が少しでもお伝えできればと思います

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“尾瀬沼 野鳥便り”は今年で4シーズン目になります

昨年末にそれ迄の3年間の <“尾瀬沼 野鳥便り”の振り返り編> を次の様な3回にまとめて載せています
  1回目 (2013年11月1日) :尾瀬縦断で見える野鳥の棲み分け
  2回目 (2013年11月20日) :野鳥の繁殖も盛んな尾瀬
  3回目 (2013年12月10日) :季節を伝える野鳥の姿

この<振り返り版>も合わせて時に覗いて頂くと、四季折々の尾瀬の野鳥の様子を少しでもお伝え出来るかな(?)と思います。

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季節を伝える野鳥の姿・“尾瀬沼 野鳥便り”の3年を振り返る③(2013.12.10) [尾瀬沼より]

標高1660mの尾瀬沼畔では5月の雪解けから10月の紅葉まで季節の移り変わりは早い。
季節の変化とともに集う野鳥の姿・鳴き声・種類も変化してくる。

雪解けが始まる頃、山小屋の周りではイワツバメが飛び交い雪解け際ではアカハラやアオジが遊ぶ。
尾瀬沼の少し開けた水辺にはオシドリやマガモ等水鳥も見える。
雪解けが進むに従いカッコウやホトトギス始めキクイタダキやルリビタキ等々日増しに野鳥の声も賑やかさを増す。

そのような季節を感じさせる渡り鳥や、春になると低地から高山に上がってきて繁殖する野鳥達のその時々の野鳥を取り上げその一端を綴ってみたい。

5月の連休前に尾瀬沼に上がってくると辺りはまだ一面の雪景色
燧ケ岳をバックにイワツバメが飛び交う。

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沼明け前の尾瀬沼ではオシドリのペアを見かける。その後秋まで時々オシドリは顔を見せてくれる。

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アカハラも雪解けの地面に下りてお食事をする光景もこのころよく見る。

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そして間もなく木の頂きで朝夕しきりにさえずるアカハラの姿を見るようになる。

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夏が近づくころオオルリが尾瀬にもやってきて木の梢でさえずるのを目にする。

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マヒワも秋に渡りの途中立ち寄ったのかノアザミの実を食べたりする姿に出会っている。
春の残雪の頃にも雪の上で見る事もある。

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ジョウビタキは秋にはやはり南へ移動の途中立ち寄るのでよく見かける。
こちらは春にたまたま梢でさえずるジョウビタキに出会った時の様子。

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ハチクマは夏が過ぎるころ時々上昇気流にのっている鷹柱を見せたり上空を通過するのを見る事がある。
そんな時たまたま木道のすぐ近くの高木の頂きに止った時の姿がこちら。

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後で野鳥仲間に聞いたところ“ハチクマのようだ”と示唆してもらった。ワシタカの仲間を近くで見る機会は多くないのでこの時の迫力ある顔つきは今でも覚えている。

紅葉が進む10月中旬となるとアトリが北よりの移動途中立ち寄る。

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多い年には数万羽というアトリの一団に膨れ上がる事も
アトリが群れる頃尾瀬の朝晩の気温は0℃以下となることもあり間もなく深い雪景色に変わることを伝えているようだ。

10月に入ると毎年シベリアから渡ってくるヒドリガモの一団にコガモやカイツブリ・オオバン・バン等が加わって尾瀬沼にやってくる。

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春に周辺の森から上がってきて秋には低山に移動していくカケスがこちら

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カケスはどことなく“パ~ラ パ~ラ”とぎこちない飛翔という感じで頑張れよと声をかけたくなる。
カケスが山を下りて行くときは10羽前後の集団となっていることが多いように思う。
その頃ホシガラスも高山で夏を過ごし10月の声を聞くころ尾瀬でも出会う事が多くなる
尾羽の白い線をなびかせながらのホシガラスの飛翔はとても印象的。

こうしてほんの一例をあげて季節の移り変わりを見てきましたが比較的草紅葉の頃に見かける野鳥がこの他にも多い。
アオバト・イカル・シメ等々見かける事もある。また種の特定は出来なかったがシギの小集団が見せたりもする。
尾瀬沼周辺ではまだまだ思いがけない季節の変化を感じさせる野鳥との出会いがこれからも楽しみです。

2013年度の“尾瀬沼 野鳥便り”は今回で最終とし 来シーズンもできるだけ尾瀬を歩きその時々の野鳥との出会いを引き続きお伝えしていければと思います。(了)
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野鳥の繁殖も盛んな尾瀬“尾瀬沼 野鳥便り”の3年を振り返る②(2013.11.22.) [尾瀬沼より]

春の訪れとともにイワツバメ始め多くの野鳥が尾瀬の山を上がって来る。
そして6~8月には野鳥の親子や幼鳥をあちこちで見聞きするようになる。

その中から写真に写す事ができたいくつかの野鳥の親子や幼鳥をまとめてみたい。

先ずは尾瀬沼で良く見る水鳥の親子のマガモとカイツブリ

マガモ

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7~8月には何家族ものマガモの親子が尾瀬沼の水深の浅い水草のある水辺に見るようになる。
大体は4羽から7羽の雛を伴ってメスのマガモが一団をリードしているようだ。こちらは9羽も。
オスのマガモが雛と一緒に居るところはまだ一度もお目に掛かったことはない。
が、オスが2~3羽でまとまってぶらぶらしている場面は時々見受ける。

カイツブリ

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カイツブリの親子も尾瀬沼畔でよく見受ける。
雛と親が一羽ずつの親子の場合が殆どだが、雛が2羽だったり、一羽の雛に2羽で交代で給餌している場合もある。
水草の中の巣で卵を抱いている場面もあり6~7月頃には水草の辺りを注意して見るようにしている。

次は周辺の森を歩いた時の親子より

アカゲラ

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燧ケ岳の登山道を歩いている時、聞きなれない“キ キ キ ・・・”と鳴きやまない声がした。
初めての経験なので暫く様子を見ていると、アカゲラが現れ 近くの木に止まり周りの様子を伺っている。
そして安全と見るや立ち枯れの木に移り徐々に下がっていくとそこには丸く削られた巣穴から顔を出す雛が待っていた。
給餌をして親(オス)が去ると別の親(メス)が餌を運んで来た。

オオアカゲラ

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こちらはアカゲラの子育てに遭遇した翌年のこと。
この年はアカゲラの子育ては一か所での確認だったがオオアカゲラの子育ては2か所での確認となる。
オオアカゲラの親は餌をもって巣の近くに来ると雛に合図を送る感じに鳴き声を発する。
そしてすぐには巣穴には行かないで周りを警戒して暫くして雛のいる巣穴に近づいていく。

ウソ

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ウソの鳴き声は“フィー フィー”とハーモニーのようになって聞こえてきてとてもさわやかで好きだ。
8月に入るとウソの雛も時々見かけるが時には親子で見かける事もある。
まだ緑色のナナカマドの実を頬張るウソ(親)に擦り寄ってきて雛は親におねだり。
ようやく親からの餌を受け取るときの雛の真ん丸にあけている目がとても印象的で生命力を感じる。

ウグイス

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8月に入るとウグイスも地鳴きの“チャ チャ”と声を出しながら笹を揺らして移動していくのをよく見かける。
たまたま先回りしてカメラを笹の中に向けているとそこに5~6羽の雛を伴ったウグイスの家族が入ってきた。
雛たちは一塊で“ピーピー”お互い声を出しながら親の給餌を待っている様子。
親はすぐ近くの低木等に飛び上がって餌をとって雛に何回も運んでいた。

そして山小屋の周りでは

ニュウナイスズメ

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山小屋の周りではニュウナイスズメの雛を見る事がある。こちらは巣立ったばかりの雛が親からの給餌を待っている。

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親は少し離れた所で地面に下りて口いっぱいに雛に与える餌を頬張っていた。

イワツバメ

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雪解けが始まると雪解け後から土やカラマツの葉を集めて次々とイワツバメの巣が山小屋の軒先に作られていく。
やがて雛に餌を運ぶ親と、口を一杯に伸ばして餌を受け取る様子があちこちで見られる。
巣立った雛も親達と一緒になってまた巣材を集めたり上空を飛び回っている。
イワツバメは尾瀬の山小屋の風物詩ともなっている。

ハクセキレイ

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親が餌を運んでくると一目散に親に駆け寄る。
大きな口を目いっぱいにあけ餌を受け取る雛の姿はとても生命力にあふれている。

他にも手元にある幼鳥と思われるショットをくつかまとめてみます。

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順番にサメビタキ・ルリビタキ・オオルリ・ホオアカ・モズ・アカハラ・カケス・ホトトギス・カッコウ・エナガ
の幼鳥と思われますが果たして??

この他に自分で確認できている尾瀬での幼鳥にはコガラ・ヒガラ・シジュウカラ・キクイタダキ・ノビタキ・クロジ・ハシブトガラスもありますがまだまだ多くの雛が尾瀬では巣立っていると思います。

とは言っても正直のところ幼鳥を見た時何の幼鳥かすぐに判断できない事も多く、また親なのか幼鳥なのかも判断できない事も多いのが実態。
その為もあって実際に尾瀬で繁殖している種が何種なのかは残念ですがまだ分からない。

コマドリやコルリなどの雛にも一度は出会って見たいのですが果たして?
来年以降もまだまだ色々な雛や幼鳥との出会いを楽しみにしている私です。

次回は“尾瀬沼野鳥便り”の3年を振り返る③ の最終回で“季節を伝える野鳥達の渡り”としてまとめます。

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尾瀬縦断で見える野鳥の棲み分け・“尾瀬沼野鳥便り”の3年を振り返る①(2013.11.01.) [尾瀬沼より]

沼山峠~尾瀬沼~見晴~鳩待峠間を歩く尾瀬縦断探鳥は私の好きなルートの一つ。
これからも何回も歩くと思います。
そのコースの標高と環境の変化を図にしてみました。

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標高1400mの尾瀬ヶ原の湿原、尾瀬沼の1660m、約1800m近くになる沼山峠や白砂峠越え、更に足をのばせば2000m超える燧ケ岳や至仏山と環境はいろいろに変わる。
その為、広葉樹林帯、亜高山針葉樹林帯、に加え広々した湿原、更には尾瀬沼、ハイマツ帯とそれぞれの環境にあわせて色々な野鳥との出会の機会がある。

そのような尾瀬を縦断したその時々の野鳥の様子は3年間で10回近くのレポートでご参照頂けると思います。

その中から私の特に思い出に残るいくつかの野鳥との出会いを取り上げたいと思います。
上記の図で言うと右側から、沼山峠・尾瀬沼・白砂峠・尾瀬ヶ原を経由して鳩待峠に抜けるルートに加えて至仏山に立ち寄るルートをイメージしてご覧いただければと思います。

メボソムシクイ
尾瀬を歩いていて至る所でメボソムシクイのさえずりが聞こえてくる亜高山針葉樹林帯の代表選手。
“ゼニトリ ゼニトリ ゼニトリ” の聞きなしでも有名。
私流の聞きなしは前にもお伝えしている“これから これから これから”。
尾瀬の木道を歩いても歩いても “これから・・” と背中を押してくる感じに聞こえてくる。
夏が過ぎて多くの野鳥が地鳴きに変わる頃でも最後までさえずりを聞かせている主だ。
そのさえずっている姿を初めて目の前にした時の一枚がこちらの写真。

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ルリビタキ
こちらもメボソムシクイと同様、亜高山帯の代表選手。
こちらもさえずりがまだ区別できない頃、目の前でさえずっているルリビタキを初めて確認した時の一枚だけにいつまでも忘れない場面となる。
私流の聞きなしで “もうすぐだ~”と聞こえてくる。メボソムシクイの “これから・・” に対抗するように尾瀬の峠を歩いている時、疲れを慰め励ましてくれるように聞こえる。

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キクイタダキ
オオシラビソやコメツガ等の亜高山針葉樹林帯を歩いていると頭上で鳴くキクイタダキの声をよく聞く。
線香花火が弾けるようなイメージで細い独特のさえずりだ。
声のする木の枝をじっと見ているとその姿を見るのはそう難しくない。
が動きが早いので写真に撮るのは容易でない。
それだけに至近距離に下りてきた時は正直ビックリ、あわててシャッターを押した。

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ミサゴ
尾瀬沼畔でゆっくりしているとミサゴが上空にでてきて旋回を始め、時にはホバリングも見せる。
そして足から湖面に飛び込んで魚をとる瞬間を見る人は少なくないと思う。
ミサゴの魚を獲る瞬間は思いの他素早く私の腕ではカメラがついていかない。いつもピンボケでおまけに手振れぎみ。
でも魚を捕まえて飛び上がるその力強い羽ばたきにはいつも感心させられる。

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ハリオアマツバメ
こちらは尾瀬沼の湖面すれすれに2羽のハリオアマツバメが駆け抜けた時の一枚。
すぐ近くをすごいスピードで通過していくときの迫力は大変なもの。
尾瀬を歩いていると峠の上空やまた尾瀬ヶ原の木道を歩いている時も突然ものすごい速さで上空を駆け抜ける場面に何回も遭遇する。

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カッコウ
尾瀬沼の朝は野鳥の声でとてもさわやか。ホトトギスやカッコウの声で目覚める人も多いと思う。
木道を歩いて“カッコウ カッコウ”と森に響く声を聞いた時近くの木の上を見るとその主を見かける事が多い。
こちらの一枚も浅湖湿原を歩いている時の一枚だが尾を大きく振りながら青空に向け声を張り上げていた。

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ミソサザイ
尾瀬の森は沢が多く沢沿いの木道ではあちこちでミソサザイの声が聞こえてくる。
沢から聞こえる水の流れに負けることない大きな声が響く。これでもかという位大きな口をあけて息の続く限りのさえずりは、まるでオペラ歌手が森の中で朗朗と歌い上げている感じにも映った。

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コマドリ
コマドリのきれいな鳴き声は尾瀬の森にはとてもよく似合う。
姿を見ようといつも思うが中々難しい。それだけにその姿に出会った瞬間は鮮明に覚えている。この写真もさえずるコマドリの姿を初めて見た時の一枚で、枝かぶりは気にはなるが私にとっては思い出の一枚となった。

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クロジ
クロジは名前の通り黒っぽくやや薄暗い所で見る。が、時に朗朗とさえずるクロジは低木の枝に止まっている事が多い。
こちらもまた初めてさえずるクロジの姿を目の前で見たときの一枚で、やっぱりこのさえずりがクロジの声だったのだと確認できた瞬間。

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コルリ
ブナ林に入るとコルリやキビタキの声をよく耳にするように思う。コルリは声はすれどなかなか姿を見せてくれない恥ずかしがり屋の代表種かも。
姿を見せたときその姿からは清楚さが伝わってきていつも青空が広がっているように私には感じるから不思議。
いろいろな鳴き方で楽しませてくれるが時にコマドリと間違えやすい声でも楽しませてくれる。

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オオジシギ
5~6月には尾瀬ヶ原の湿原を歩く時はオオジシギの出現がいつも楽しみになる。
はるか遠くの木の天辺にちょこんとその雄姿をみせる様は広々とした湿原を一層広く見せている。
突然上空での迫力あるデイスプレイを見せる事もある。
朝夕の辺りが薄暗くなる頃も見晴十字路の湿原に出て見るとオオジシギの声がよく聞こえる。
暗い中オオジシギの鳴き声を便りにその姿を探そうとするが中々見えない。それも声だけがあちこち移動するように聞こえてくるから面白い。いつも時間の経つのを忘れてしまう。

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ホオアカとノビタキ
尾瀬ヶ原の湿原を歩いていると上空ではヒバリがさえずり地上近くの草木の上をあちこちしているノビタキとホオアカを多くの人が見ていると思う。
そのさえずりも広がる湿原にふさわしく長閑。
ノビタキやホオアカの写真を撮るチャンスは多いが、より尾瀬を感じさせるシャッターチャンスを期待しながら木道を歩いている。四季折々の花の上でさえずる姿に出会うと自然とカメラのシャッターを押している自分がいる。

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カヤクグリ
燧ケ岳や至仏山に登るとイワヒバリやカヤクグリと出会う事がある。鳴き声はどちらも特徴的でいかにも高山に似合う。
いつもカメラを準備するとすぐ移動してうまく写真には納まらない事が多いがこの時は暫く梢でさえずっていて写真を撮らせてくれた。

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ホシガラス
ハイマツ帯に行くとホシガラスにも出会えることが多い。写真はやはり至仏山の中腹でのもの。名前の通りカラスの様に黒い模様に白い星が体中にあって飛翔の姿も尾羽の先が白く結構格好いいので好きだ。
秋になるとホシガラスも山を下がっていき尾瀬沼の周辺の森にもよく立ち寄るので見かけることがある。

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これまで尾瀬縦断探鳥で出会える野鳥からほんの一部の出会いを振り返ってきました。
尾瀬縦断では花や樹木の自然の変化がありその環境により出会える野鳥も変わってくる事がわかります。野鳥の観察種も多いコースの一つと思います。

ここで取り上げた野鳥の多くは春から秋まで尾瀬を歩く度に出会える夏山の代表種ともいえます。またその多くは冬期の神奈川での探鳥会でも出会える野鳥が夏は尾瀬で出会えるのがうれしい。
また季節が変わると同一種でもその姿や鳴き声も変わり、さらにその季節だからこそ出会える野鳥もあって探鳥の興味は尽きません。

次回の2回目では “野鳥の繁殖も盛んな尾瀬”として幼鳥と子育てをまとめて見ようと思います。

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“尾瀬沼 野鳥便り”の3年を振り返る・序(2013.10.19.) [尾瀬沼より]

いつも“尾瀬沼 野鳥便り”をご覧くださり有難うございます。
今回から趣を変えて黒バックのページ構成にてお届けします。

私は仲間より一足早く下山となり、今回が今年の最後の尾瀬からの野鳥便りになります。

これまで3年間尾瀬沼の長蔵小屋のお手伝いをしながらその時々に見聞きした野鳥を中心にできる限りその場で見たまま感じたままをお知らせしてきました。
この3年間のレポートのまとめとして次回から3回に渡りこれまでの尾瀬での野鳥の出会いを振り返ってみたいと思います。
各テーマ毎に私の特に印象に残る写真を取り上げその時々の様子をご紹介したいと思います。その中に出てくる多くの写真はこれまでの“尾瀬沼 野鳥便り”に取り上げたものです。

3回のそれぞれの内容は順に次の様な切り口でまとめて振り返って行く予定です。

① 尾瀬縦断で見える野鳥の棲み分け・“尾瀬沼 野鳥便り”振り返り編①(2013.11.1.予定)
② 野鳥の繁殖も盛んな尾瀬・“尾瀬沼 野鳥便り”振り返り編②(2013.11.22.予定)
③ 季節感を伝える野鳥達・“尾瀬沼 野鳥便り”振り返り編③(2013.12.10.予定)

今回はその序として3枚の写真を取り上げて見ました。

こちらは燧ケ岳を映し込む尾瀬沼をゆっくり進むカイツブリの姿です。

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カイツブリは“ケレケレケレ”と澄んだ声を周りの森に響かせ尾瀬沼を独り占めしています。
湖畔のベンチを訪れる多くの人々は時間がゆっくり流れる空気に包まれ一時を過ごします。
私はこの長閑な空気感がとても好きです。

二枚目はこちらです。
尾瀬沼を照らす夕日を浴びるマガモ

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尾瀬沼の朝夕はその時々により異なる趣があります。
夕日を照らす湖面でマガモは静かに何かを語り合っているように感じます。

そして三枚目はお馴染みのモズ

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尾瀬の雪解けの静寂に包まれて大江湿原を見渡している
ときどき下の木道を行くハイカーにも目を向けながら何を考えているのか落ち着いた風格が伝わってきます。

野鳥の写真はその時々の出会いの一瞬のカットですが、写真を改めて見ると一枚一枚にその時々の思いが重なります。
野鳥との出会いは本当に一期一会で二度と同じ場面での出会いはないからこそ鳥見の旅は魅力があるのかもしれません。

長蔵小屋を訪れた方から、イスカがでたよ、マミジロがいたよ、フクロウが鳴いているよ、
等々その他多くの情報を頂いていますが私にもまだまだ尾瀬における多くの野鳥との出会いが待ち受けています。

今年はこれで尾瀬を後にしますが、来年からも尾瀬をもっと歩きたいと思っています。
そして“尾瀬沼 野鳥便り”を通じて尾瀬の自然の魅力を引き続きご紹介できればと思います。

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尾瀬沼の渡り鳥のその後・尾瀬沼を一周(2013.10.15.) [尾瀬沼より]

10月13日に燧ケ岳に初冠雪、尾瀬沼の気温も氷点下に下がる
寒さを感じるようになるとシベリアからやってくるアトリのシーズンだが今年は果たして?
今年は2~3日前から20羽前後のアトリを時々見かけるようになった

そこで台風26号の到来の前にアトリの様子を見る為に尾瀬沼を一周に出かける

尾瀬沼南岸で最初のアトリ集団25羽がトウヒの木を移動していた

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逆光でシルエットになってしまったがトウヒの木に10羽前後が見えます

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この日尾瀬沼を一周する間に3回のアトリとの出会いがあったがいづれも20~30羽
今年は昨年より2週間以上遅いアトリの到来
これから1~2週間でその数がどの位に膨れるのかどうか気になる所です

アトリ以外ではヒヨドリの群れも南西に向かっていました
またこちらも南西に向かう小鳥集団ですがカワラヒワとも思いましたがはっきりしません

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この時期尾瀬沼の水鳥達はどの位に膨れているかも気になるところです
今回の尾瀬沼一周でカウントできたカモ達は約250羽
シベリアよりの第二陣、三陣と次々に到着しているようです

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その内約95%がヒドリガモでその他にコガモ・ホシハジロ・オオバンも数を増やしています

今回南岸からの尾瀬沼一周でその他に見聞きした野鳥は
道順に上げますと、ウグイス・マガモ・アカゲラ・ビンズイ・アオジ・ルリビタキ・カワウ・アオサギ・ハクセキレイ・カケス・カイツブリ・マガモ・ヒガラ・コガラ・ゴジュウカラ・コゲラ・トビ・ハシボソガラス・モズ・ノビタキ等々

その中から一枚

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尾を上下させながら“ヒッヒッ タタッ”と綺麗な声を聞かせています
一瞬鳴き声やしぐさからジョウビタキと思いましたがよく見るとどうもルリビタキの感じも

さてどちらでしょう? と考えながら炬燵にあたりながら今野鳥図鑑をみている所です
因みに現在外は台風26号の影響で外は雨と風が強くなってきています

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紅葉の白砂峠を歩く・渡りの野鳥の移動が続く(2013.10.05) [尾瀬沼より]

10月に入り尾瀬の紅葉も一気に進んだように思う
そんな中久しぶりに尾瀬沼から見晴十字路間を歩く事に

この日は朝6時に見晴十字路を出発
出発するとすぐ広葉樹の森に入り色とりどりに紅葉する木道を進む
この春オオアカゲラが一生懸命突っついていた枯れ木のある辺りも紅葉真っ盛り

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近くでドラミングの音が聞こえてくると反対側からアカゲラ類の“キョ キョ”と声もする
辺りはブナの原生林で大木があるたびに見上げてしまう

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突然左前方に黒い影が隣のブナの木の葉の中に消えた
暫く様子を伺っているとブナの葉の間から顔がのぞいた

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一生懸命ブナの実をもてあそんでいるように見える

暫くは紅葉に包まれた木道をどんどん進む

ウソの声も聞こえいつもウソのハーモニーに聞き入ってしまう
ウグイスもあちこちで“チャ チャ”と地鳴きを繰り返し笹を揺らしている
メボソムシクイ、ヒガラ、コガラ、ゴジュウカラ、コゲラの混群ともこの日2度も行き会う

白砂峠を大分上がりもうすぐ針葉樹林に環境が変わる辺りで一息
水分補給をしながら“イスカと出会えないかな~”と遠くの松の木に目をやった
その時イスカならぬこの日2回目のホシガラスが木の頂きできょろきょろしている

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10月は色々な野鳥が高山より低山に移動していくこの時期ホシガラスもこの時期尾瀬で良く出会う

白砂峠を登り切り暫くすると尾瀬沼に着きいつもの様に大福とコーヒーで沼を見ながら一休み

尾瀬沼北岸からはヒドリガモなどの渡り鳥が楽しめる
この日数えた所70羽前後が目につき1週間前よりは20羽前後増えている様子
その中にシルエットではっきりしないが前回は見えなかった姿があった

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カワウがすぐ近くで潜水を繰り返していて大きさもそんなに小さくない
一瞬アイサ類かと思ったがどうもキンクロハジロの感じだが果たして?

長蔵小屋に着いた時上空を南東に向かう一団があった
こちらもこの時期低山に移動して行くカケスの一団の様子

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パラパラ、ひ~らひ~らと次から次に移動していくが数えるとざっと12~13羽の感じでこちらもいつものような尾瀬の冬ももうすぐそこに来ていると思わせる

長蔵小屋に着くと真っ先に行くのは決まって近くの尾瀬沼畔のビューポイントへ
特にこの時期は日々変わる紅葉の様子が気になる

まず元長蔵小屋をぐるっと回ってビューポイントと反対側へ
真っ赤になったナナカマド越しにカイツブリが見えた

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暫くすると大分成長した子供達と一緒に移動しているマガモの家族が紅葉を映す湖面を滑るように移動していく

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このあとビューポイントに戻り逆さ燧ケ岳の眺めにこの日の疲れも吹っ飛ぶ

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今回は見晴十字路から尾瀬沼東岸まで紅葉づくしの鳥見の旅になる
あと一週間もしない内にブナ林の紅葉もさらに進み期待のアトリも見られるかも知れないのでまだまだ楽しみが続きます


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尾瀬沼にも渡り鳥・今年もヒドリガモ達の第一陣が到着(2013.09.30.) [尾瀬沼より]

標高1660mの尾瀬沼は9月下旬になると渡り鳥がやってくる

毎日沼尻に通う仲間から今年もカモの第一陣が来たとの情報
その様子を見る為沼尻まで尾瀬沼北岸をピストンする事に

沼尻の近くの湖面に黒い点のように浮かぶカモ達の様子です

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北国の繁殖地からやってきて羽を休めているヒドリガモ達

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ヒドリガモの中にオオバンも姿を見せている

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こちらは尾瀬沼で夏を過ごしたと思われるオシドリがヒドリガモよりやや離れて浮いている

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この他にも尾瀬沼で夏を過ごしたマガモやカイツブリやアオサギも時々姿を見せています

この日湖面に浮かカモ達は全部で48羽でほぼ一団となっていました

例年ですとこれから第二陣、第三陣と到着し尾瀬沼のあちこちでカモ達を見る様になります
今年はどんな渡り鳥たちが尾瀬沼を通過するかが10月の楽しみでもあります

沼尻までの間この日の道中は、ウソの声がとてもきれいに聞こえ
他にもウグイス・メボソムシクイ・キクイタダキ・ヒガラ・コガラ・ゴジュウカラ・コゲラ等々の声が所々で聞こえてきていました

こちらはこの日午後沼尻に行く途中の浅湖湿原よりみた秋の空
そして燧ケ岳の手前には綺麗になった草紅葉が広がっています

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最後の一枚は沼尻湿原の池塘での一枚

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ヒツジグサが秋の日差しを真正面から受けて輝いていました
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